うま味の相乗効果を科学的に説明、今すぐ使える活用例までの紹介 

うま味相乗効果

「うま味の相乗効果」という言葉を聞いたことがありますか?

かつおと昆布の混合だしがうま味相乗効果の作用で、うま味を倍増できることは聞いたことあるかもしれませんかし、その相乗効果の仕組みを考えたことありますか。

どのような条件で、この相乗効果を作り出すことができるのでしょうか?

ここでは、うま味の相乗効果の仕組みを公開し、より効率よくうま味相乗効果を得るためのポイントについて説明します。また、このうま味の相乗効果は料理の世界だけではなく、その他の分野でも効果を発揮していること、そしてご家庭でも活かせるようなレシピも紹介していきたいと思います。

1、うま味の相乗効果

うま味の相乗効果とは、異なるうま味成分を組み合わせて使う事で、感じるうま味が倍増する現象です。例えば、鰹節と昆布の合わせだしです。

料理の中ではアミノ酸系うま味成分と核酸系うま味成分の相乗効果は顕著です。

アミノ酸系うま味成分の代表物質はグルタミン酸(Glu)です。昆布だしの中に沢山含まれています。一方、核酸系うま味成分の代表物質はイノシン酸(IMP)やグアニル酸(GMP)が有名です。それらは鰹節と干し椎茸の中に含まれています。

また「相乗効果」とは、薬学で薬の作用などを説明するための用語で、同じ症状に対して有効な2種類の医薬A、Bを併用することにより、効果がAとBの和として期待されるよりも大きくなる場合のことで「協力作用」とも呼ばれます。

 

2、うま味相乗効果の仕組み

うま味相乗効果は、うま味成分のグルタミン酸やイノシン酸やグアニル酸の摂取量を増やすことなく、うま味を強く感じさせる仕組みです。

そもそも私たちは味を舌で感じるのですが、さらに詳しく言えば舌の表面にある「味蕾:みらい」という“センサー”が味を判別します。舌の上の味蕾は、味を感知する「味の受容体」といえます。人間の味覚には、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の5つの基本味があります。そこで、それぞれの基本味に対する受容体が区別されています。

特に、うま味を感じる受容体は「グルタミン酸受容体」(T1R1)です。一番初めに発見されたうま味はグルタミン酸のため、「グルタミン酸受容体」は「うま味受容体」とも呼ばれています。

 2-1、グルタミン酸×イノシン酸

 グルタミン酸を認識したうま味受容体がさらにイノシン酸と接触することによって、グルタミン酸がより遊離しにくくなり、うま味を強く感じられます。

うま味受容体にグルタミン酸が入ると、うま味を脳へ伝達する通路のスイッチをオンにして、最終的に脳に「美味い」という信号を伝えて行って、うま味を感じさせます。

アメリカの研究グループの研究により

文献情報

 このグルタミン酸とイノシン酸の相乗効果の仕組みは、ハエトリグサが虫を補する過程と似ています。

ハエトリクサというは、二枚貝のような葉をもっています。虫がいない時は葉を開き、虫が入ってくると、葉を閉じます。この様に葉が閉じることによって虫が逃げられないような状態となります。

グルタミン酸×イノシン酸の仕組み

グルタミン酸は「ハエトリグサ」が開く際のちょうつがいの部分に結合し、イノシン酸は先端の開閉部に結合することがわかっています。このように、イノシン酸が結合すると、グルタミン酸受容体が閉じた構造になり、グルタミン酸が安定し、受容体と離れにくい状態となります。

グルタミン酸が離れ難い状態となると、うま味のシグナルが“茎”をつたって、脳まで強いうま味を伝えることができます。最終的に、うま味を強く感じたことになります。

 この研究は、単純に相乗効果の仕組みを明らかにしただけではありません。うま味受容体は甘味受容体の構造に似ているため、グルタミン酸とイノシン酸の関係のように甘味受容体と結合して甘味を増強させるような物質を見つければ、砂糖と併用してカロリーの摂取を低減でき医療や栄養の分野にも活用できます。

 

 2-2、グルタミン酸×グアニル酸

  グアニル酸はうま味受容体を変形させ、グルタミン酸をより長時間保持させることで、うま味を強く感じさせます。

グルタミン酸×グアニル酸 文献資料

グルタミン酸×グアニル酸 受容体変形

 グルタミン酸(Glu)と結合したうま味受容体(Glu1)に更にグアニル酸が結合(GMPGlu1)することで,うま味受容体構造に変化を起こし(アロステリック効果という), グルタミン酸がより長時間保たれ、脳へ伝えるうま味信号が強くなり、最終的により強いうま味を感じることになります。

 ここでの「アロステリック効果」を簡単に説明すると、うま味受容体の機能(うま味を認識する機能)がグアニル酸により効果的に調節され、それによって、脳へ強くうま味を伝えるようになるという事です。

 つまり、グアニル酸はうま味の感覚を高める機能を持っています。この様にうま味受容体に刺激を与える物質を「うま味エンハンサー」と呼び、他の味覚を強く感じさせる「味の増強剤」となります。

 グアニル酸のような「味の増強剤」を応用すると、将来的には味わい深い料理を作るのはもちろんのこと、医療や健康面で様々な可能性が広がっていくと思います。

 このように、うまみの相乗効果とはグルタミン酸とイノシン酸の場合は、組み合わせたうま味受容体に入る物質の分子が大きくなり、安定することによって、より強いうま味を感じられる仕組みです。グルタミン酸とグアニル酸の場合は、グアニル酸の刺激で受容体を変形させ、うま味を感じやすくさせる仕組みです。

3、うま味相乗効果を作り出す方法

 3-1、異なったうま味物質を使う

 うま味相乗効果を得るためには、異なったうまみ物質を組み合わせなければ効果が得られません。必ずアミノ酸系うま味成分と核酸系うま味成分の組み合わせをすることです。

 例えば、グルタミン酸+グルタミン酸、もしくは、イノシン酸+イノシン酸のような同じうま味物質では相乗効果は得られません。これは、産地の違う昆布の併用や厚みや形状の違う鰹節の併用のことです。

 その理由は、「味覚飽和」と言われる現象が起こるためです。うまみ成分は一定量に達したらそれ以上追加しても、味を濃く感じません。これは、うま味とその他の味の違うところです。例えば、食塩は添加量を追加していくほど塩辛く感じ、砂糖も入れれば入れるほど甘くなります。

 そのため、必ず2種類以上異なったうま味成分を使う事です。よく知られた例を挙げると、昆布×鰹節、昆布×椎茸のような混合だしです。

 3-2、使用量

最もうま味を強く感じる割合は、グルタミン酸とイノシン酸の割合は1:1。つまり同量が一番良いと言われます。

相乗効果は、足し算ではなく、掛け算と考えるとわかりやすいと思います。

例えばグルタミン酸×イノシン酸は3+3ではなく、3×3となります。さらに、グアニル酸を加えることによって、うま味は複雑になり、よりいっそう深みも広がり、10倍以上のうまみが得られると言われています。

配合量

グルタミン酸とイノシン酸の相乗効果によるうま味の強さは、配合比によって変化します。全体のうま味物質の濃度が一定になるようにし、グルタミン酸とイノシン酸の配合比を少しずつ変化させた水溶液を用いて官能評価を実施したところ、グルタミン酸とイノシン酸がちょうど1:1のときに最もうま味が強くなることがわかりました。これは単独で味わうときに比べ、およそ7〜8倍とされています。

4、相乗効果の活用例

 うま味の相乗効果は料理をさらに美味しくする効果を発揮するだけではなく、栄養学等様々な分野から注目されています

 4-1、栄養学―減塩効果

 うま味の相乗効果は減塩にも効果を発揮します。

 塩分の取り過ぎは、様々な生活習慣病に繋がっていますが、料理を美味しく食べるには、一定量の食塩が必要です。極端に食塩を減らすると、味がもの足りなく食事に満足感が得られません。生活習慣病の予防は減塩の食事を長く続けることが重要なポイントですが、美味しくないと減塩食を維持することが難しくなります。

そこで、うま味の相乗効果をうまく活用すれば、美味しさを損なわずに減塩できます。例えば、食塩1%溶液にグルタミン酸ナトリウムを0.02%加えたA液と食塩1%溶液にイノシン酸ナトリウムを0.02%加えたB液を比べると、いずれも塩味しか感じられません。しかし、このA液とB液を同量で混合すると、強いうま味を感じることができます。

そのため、食塩の量を減らしてもうま味でカバーできるため、満足感のある料理が作れます。

この様に、毎日の食事にうま味の相乗効果を活用することで、使用する食塩の量を減らしてもおいしく健康的な食事を楽しむことできます。

 

 4-2、ダイエットとの関係

 うま味を利用して満腹感を得られることによって、食べる量が抑えられます。

 イギリスのサセックス大学のウナ・マージック(Una Masic)氏らの研究が、American Journal of Clinical Nutrition誌8月号に掲載されたように、うま味によって少量でも満足感を得られることや、油脂や糖分、塩分などを控えることができました。満腹感効果により、食事摂取量を抑えることができるので、健康・ダイエットにも寄与できます。

  香辛料のような辛い物を食べると脂肪燃焼や食べる量を減らすことに役立ちますが、その味に慣れていないと、その効果も弱まってしまいます。そのため、うま味の相乗効果を利用すれば、食事摂取量をむやみに我慢することなく、ダイエット効果も期待されます。

 

5、相乗効果の組み合わせ

  具体的な食材の例を見てみましょう。

 5-1、アミノ系うま味成分(グルタミン酸)を多く含む食材

  グルタミン酸を多く含む食材には、昆布、トマト、緑茶、ブロッコリー、白菜、チーズ、乳、アスパラ等があります。一般的には野菜のような植物系の食物に多く含まれています。

 5-2、核酸系うま味成分(イノシン酸、グアニル酸)を多く含む食材

 イノシン酸を多く含む食材には、鰹節、煮干し、さば、鶏肉、熟成肉、肉等があります。一般的には、魚肉や畜肉系に多く含まれています。

 そして、グアニル酸が豊富な食材としては、干し椎茸やキノコが有名です。

 上記のような旨み豊富な食材であれば、どの組み合わせでも美味しい料理が作れると思います。

 筆者は、いつも野菜(キノコ)×肉食(海鮮)のような組み合わせしています。それは、味だけではなく、栄養バランス面も兼ね備えるためです。

 5-3、組み合わせ方程式

 日本では、だしを組み合わせることで、うま味の相乗効果を利用しています。例えば、昔からのだしの組み合わせの定番である「昆布とかつおの合わせだし」、「昆布と椎茸の合わせだし」は、この相乗効果の代表例です。

うま味の相乗効果の方程式を沿っていけば、だしを使わなくても食材を組み合わせることによりうま味たっぷりの一品が作ることが出来ます。

 

例えば、トマトは昆布と同じように、グルタミン酸が豊富で、いろいろな料理のベースとしても使われています。

 おすすめレシピ:

 トマトのさば煮:トマト(グルタミン酸)×サバ(イノシン酸)×キノコ(グアニル酸)の組み合わせです。この組み合わせは、うま味の相乗効果を利用した上で、トマトの酸味を活かして、さば特有したの魚の臭みを消すことも出来ます。

 もやしとベーコン炒め:もやし(アスバラギン酸)×ベーコン(イノシン酸)の組み合わせです。この組み合わせの味付けは塩コショウだけにすれば、シンプルな味付けなのに、うま味を良く感じる一品です。

 最後に、素食の方のために、小松菜と椎茸(キノコでも良い)のソテーはお勧めです。小松菜(グルタミン酸)×椎茸もしくはキノコ(グアニル酸) の組み合わせです。とても身近な食材で、簡単に作れて栄養満点の一品だと思います。

 

6、まとめ

この様に、うま味物質を単独に使うよりも、混合して使った方がうま味を強く感じます。その効果は、料理の世界で使えるではなくて、栄養学等の分野でも活かすことが出来ます。身近な食材を使って、簡単にうま味の相乗効果が得られます。アミノ酸系うま味物質×核酸系うま味物質という方程式を守れば、だしを使わなくでも美味しい料理を作る事も出来ます。

ぜひ、皆さんもご家族で試してみてください。

 

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”絶妙な甘辛い味付けが食欲をそそりました。”
 本当に魚の臭みがなく、口にも残らないので、子供にも食べやすい一品です!!