うま味成分グアニル酸。干しシイタケに含まれる理由と活用方法。

干しシイタケに豊富に含まれるうま味成分はグアニル酸です。

このグアニル酸は三大うま味成分の一つです。

三大うま味成分はご存じですか?

昆布の「グルタミン酸」、かつお節の「イノシン酸」そして、グアニル酸です。

グアニル酸はグルタミン酸と組み合わせることで、うま味が増します。

これをうま味の相乗効果と言います。

折角、料理をするのであれば、美味しく出汁を取って、上手に活用したいですよね。

今回は、しいたけやそのうま味成分、グアニル酸について、そしてしいたけから上手にグアニル酸を取り出す方法をお伝えします。


1.しいたけの旨み成分

しいたけの旨み成分はグアニル酸です。

鰹節に含まれる「イノシン酸」、昆布に含まれる「グルタミン酸」、これらを合わせて三大うま味成分と呼ばれます。

ここでは、グアニル酸について詳しく紹介していきます。

 

1.1グアニル酸を含んでいる食材

グアニル酸とは、干しシイタケやエノキに含まれているうま味成分の一種です。

キノコ類に多く含まれているイメージがありますが、トマトや海苔にも含まれています。

参考:うま味インフォメーションセンター

1.2 グアニル酸の生成経路

シイタケは干されると細胞が破壊されリボ核酸が分解酵素の働きによって分解されグアニル酸が増加します。

これが、干しシイタケと生シイタケでグアニル酸の含有量が大きく違う理由になります。

グアニル酸は、細胞内に存在するリボ核酸(RNA)の分解により生成されます。

細胞が生きているときは、リボ核酸が分解されることはないのですが、細胞は死んでしまうと

破壊されてしまいます。すると、リボ核酸が分解酵素と接触するようになります。

そうすることによってグアニル酸が生成されます。


2.美味しいしいたけの選び方

ここでは、シイタケの種類について紹介し、美味しいシイタケの選び方についても解説します。

今回、美味しいシイタケを選ぶコツを玉取杉山農園と原木栽培を行っている農家さんに伺いお話を聞いてきました。

玉取杉山農園では、菌床シイタケを通年栽培しています。菌床の製造から収穫までを一貫して静岡県藤枝市の玉取という

地域で行っているため「玉取椎茸」として販売しています。

「売れる椎茸よりも美味しい椎茸」をモットーに栽培していて、ハウス内の環境も徹底して管理されており、

肉厚で大きなシイタケが特徴的でした。

シイタケの栽培方法は、菌床栽培と原木栽培の2つに分けることが出来るのですが、 

原木栽培はそのうち1~2割ほどと原木栽培をされている農家は少なくなりました。

原木シイタケはシイタケの独特な香りと味を感じることのできるシイタケです。

2.1 知っておきたい!干しシイタケの選び方

干しシイタケを選ぶポイントは3つあります。

① 傘は色とツヤに注目!

傘が、茶褐色でツヤがあるものを選びましょう。

これらは、新鮮でうま味を豊富に含んでいる証拠です。

 

画像元:松ケ枝屋

②乾燥しているものを選びましょう

しっかりと乾燥したしいたけを選びましょう。

傘の部分にしわの多いものは、乾燥がよくないものです。

乾燥の悪いしいたけは、渋みや苦みの原因になります。

 

画像元:姫野一郎商店

③ヒダの色はキツネ色

ヒダはきれいなきつね色のものを選びましょう。

鮮度が良いことの証拠になります。

それと共に、足が太くしっかりしたものを選びましょう。(写真下)

足が太いものは、生育状態が良く、うま味が豊富に含まれています。

画像元:杉本商店

④干しシイタケ種類

干しシイタケは2つの種類に分けることが出来ます。

どちらを買えばいいのかと悩まれる方もいるかと思います。

冬菇の方が肉厚であり、食感が良いという評判はあります。

その為、戻したシイタケを食べる際は、冬菇をおススメします。

しかし、実際に含まれているグアニル酸や他のうま味成分の含有量は変わりません。その為、どちらを購入しても、美味しい出汁が取れます。


3.しいたけから上手にグアニル酸を取り出す方法

しいたけのうま味成分はグアニル酸です。

乾燥することによって細胞内のリボ核酸が分解され、グアニル酸が生成されるので干しシイタケに多く含まれています。

生のしいたけにはこのグアニル酸はほとんど含まれておらず、干しシイタケのみ含まれるのです。

折角、干しシイタケを使って出汁を取るのであれば、美味しい出汁を取りたいですよね。

ここでは、美味しい出汁の取り方を紹介します。

 

3.1グアニル酸を豊富に含んだ出汁の取り方

上手に戻して、うま味成分を豊富に含んだ出汁を取るための手順は3つだけです。

①流水でさっと洗い流し、密着性の高い容器に入れます。

②容器にいれたら、しいたけが浸かるくらいまで水を入れます。

※この時、注意しなければいけないことは、水の温度は5℃程度の冷水で浸してください。

冷水の方が、吸収が良く美味しい出汁が取れます。

③冷蔵庫で6~12時間、冷蔵庫で寝かす

足の部分が柔らかくなれば十分です。

※ 水で戻したしいたけは、お好みのサイズに切って料理に使うこともできます。


4.美味しさアップのために知っておきたい。うま味の相乗効果

ここまで、美味しい干しシイタケの選び方や、美味しい出汁の取り方を紹介してきました。

ここでは、その出汁をより美味しくするために知っておきたいうま味の相乗効果について紹介します。

うま味の相乗効果という言葉は知らなくても、この効果は経験的に私たちの食生活の中で多く使われています。

ここでは、うま味の相乗効果とはなにか?

そして、グアニル酸は何と組み合わせると効果的なのか?

について紹介していきます。

 

4.1うま味の相乗効果とは?

うま味の相乗効果とは、アミノ酸であるグルタミン酸と核酸系のイノシン酸もしくはグアニル酸を組み合わせることで、うま味をより強く感じることのできる効果です。

このように、グルタミン酸単体よりも、イノシン酸を組み合わせることで、うま味を強く感じることが分かっています。

これは、グルタミン酸とイノシン酸の相乗効果の例ですが、グルタミン酸とグアニル酸でも同様にうま味を強く感じます。

この効果は古くから経験的に様々な料理に利用されてきました。

例えば、日本では出汁を取る際、グルタミン酸を含んだ昆布とイノシン酸を含んだ鰹節を合わせて使っています。

欧米では、トマト、タマネギ、ニンジン(いずれもグルタミン酸を含む)などと肉(イノシン酸を含む)を煮込んだ料理を作ります。

私たちは、舌の表面にある味蕾で味を判別します。味蕾は味を感知する、味の受容体と言えます。

味覚には、塩味、酸味、甘味、苦味、そしてうま味の5つの基本味があります。

それぞれの味を異なる味の受容体が感知しています。特に、うま味を感じる受容体は「グルタミン酸受容体」です。

一番初めに発見されたうま味はグルタミン酸のため、「グルタミン酸受容体」は「うま味受容体」とも呼ばれています。

4.2うま味の相乗効果 グルタミン酸×グアニル酸

干しシイタケのうま味成分、グアニル酸は、グルタミン酸を含む食材と組み合わせることでうま味を強く感じます。

グアニル酸は、うま味受用体を変形させることで、グルタミン酸を感じる時間を長くさせる働きがあります。

そうすることによって、うま味を強く感じさせているのです。詳しくはこちらへ。

日本では古来より、精進料理の出汁として、干しシイタケ(グアニル酸)×かんぴょう(グルタミン酸)が使われてきました。

他には、しいたけ(グアニル酸)×昆布(グルタミン酸)の佃煮なども、うま味の相乗効果を利用している料理です。


5.まとめ

干しシイタケに豊富に含まれている成分は、グアニル酸です。これは、生シイタケにはほとんど含まれていません。

生シイタケを乾燥させる過程で、グアニル酸が生成されるからです。

干しシイタケを上手に戻すことで、グアニル酸を豊富に含んだ出汁が取れます。このグアニル酸は、

グルタミン酸と組み合わせることで、うま味が強くなります。

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