日本人なら知っておきたい!代表的な4種類の日本料理の違いや特徴!

日本料理の源流は室町時代に武家のもてなし料理として、形式と作法が厳しく定められていた「本膳料理(ほんぜんりょうり)」がスタートであると考えられます。

本膳料理は明治時代以降に廃れていき、現代の日本ではほとんど目にする機会がありませんが、

懐石料理」と「会席料理」同じ読みをするこの2つの料理にその形式の一部やおもてなしの心が引き継がれていきました。

「懐石料理」は千利休が茶道を開いていく中で、侘び寂びを尊重しお茶を楽しむ為の食事として発展し、

「会席料理」はお酒の席での華やかな食事として栄えて、現在の日本料理の主流となりました。

これらの流れとは別に大陸から仏教と共に流れてきた、肉や魚を断ち質素な食事を主とする「精進料理」なども現在に至るまで広く浸透しています。

これら4つの日本料理の特徴を簡単に表でまとめますと、

本記事ではこれら4つの代表的な日本料理について、それぞれの違いや特徴などを詳しく解説していきたいと思います。


1.4種類の代表的な日本料理

代表的な4つの日本料理を紹介していきます。

1-1.本膳料理(ほんぜんりょうり)

本膳料理

画像元:北九州市立 小倉城庭園

 

1-1-1.本膳料理の特徴

本膳料理の基本的な形式は一汁三菜(いちじゅうさんさい)と呼ばれる物であり、これの内容ですが、一汁は汁物をひとつ。三菜には①なます②煮物③焼き物の三つ。そこにご飯と香の物を加えた形式でご飯と香の物は一汁三菜の数には含みません。この一汁三菜を脚のついた膳に載せて提供するのが本膳料理です。

一汁三菜のイメージ図

本膳料理は膳ごとにどこにどの料理を置くかが決まっていて、これを膳組みと言います。

基本は最初の膳(一の膳とは言わず本膳と言う)と焼き物膳(二の膳)に一汁三菜を盛り付ける構成となっており、位の高さやもてなしによって膳の数が増えていき、5膳が最高級であるとされます。

本膳料理について書かれている記事はこちらもどうぞ!

よく分かる本膳料理、懐石・会席料理との違いから形式歴史まで

日本料理の源流とも呼べる本膳料理は、今では格調高い一部の日本料理屋や冠婚葬祭のお座敷等でしかお目に掛かる事がない、最高級のおもてなしの心を汲んだ料理となっています。

1-1-2.本膳料理の由来

本膳料理の始まりは室町時代(13361573)の武家のもてなし料理としての形式が始まりであったと言われています。儀式的な意味合いの強い料理形式であり、日本料理の原点とも言える物でしたが、明治時代以降は廃れていき、現在では一部の日本料理店か冠婚葬祭の場でしかお目に掛かれません。

1-1-3.本膳料理を楽しむ事が出来る場所

岐阜県の飛騨高山にある由緒ある料亭で、ここで宗和流本膳と呼ばれるここ飛騨高山の地で江戸時代初期に生まれた本膳料理を振る舞ってくれる、創業二百年以上の老舗です。

京都府にある440年の歴史を誇る老舗旅館の「平八茶屋」です。こちらでは4名以上で3日前からの予約が必須ですが、23品にも及ぶ本膳料理をゆっくりと時間を掛けながら、雰囲気を楽しみつつ頂くことが出来ます。

1-2.懐石料理(かいせきりょうり)

懐石料理

画像元:熱海温泉 古屋旅館

1-2-1.懐石料理の特徴

懐石料理は茶の湯においてお茶を味わう前に頂く質素な食事です。同じ読みの「会席料理」は最後にご飯やみそ汁が最後に提供されますが、「懐石」料理では最初にごく少量のご飯やお吸い物が出されます。料理の基本形態は元となった本膳料理と同じ一汁三菜ですが、本膳料理は脚のついた膳に料理を載せるのに対して、懐石料理では折敷(おしき)という脚の付いていない膳に料理を載せます。

折敷(おしき):脚が無く縁のついた膳です。

茶道の心である侘び・寂びを料理で表現している懐石料理には3つの大原則があり、それを元に作られています。

①旬の食材を使う

日本は四季の豊な国であり、懐石料理は四季折々の旬の食材だけを使用して献立が考えられます。

②素材の持ち味を活かす

懐石料理は侘び寂びを重んじるという事と、そもそもお茶の前に軽く楽しむ食事ですので、濃い味付けは避けて、食材の風味や香りを最大限に活かした調理方法が用いられます。

③おもてなしの心を大切にする

懐石料理では一品ずつ料理が間を置いて出されますが、これは「温かい物は冷めぬ内に、冷たいものは最も冷えている内に」という料理を最大限に楽しんでもらう為の配慮であり、早すぎず遅すぎず、料理を出すタイミングも見計らわなければいけません。

現在では懐石料理と銘打っている日本料理店で、本来の目的とは違いお茶に関係なく量の少な目な料理コースと振る舞われる事があります。また本来の意味での懐石料理を示す場合は同音の会席料理と区別する為に「茶懐石」という名前で呼ぶこともあります。

1-2-2.懐石料理の由来

懐石料理の始まりは安土桃山時代(1573-1603)に千利休が茶道を確立していく中でともに出来てきた料理形態であり、お茶会においてお茶を楽しむ前に手を付ける軽い食事の事を指します。お茶会の場で提供される懐石料理は侘び寂びを重んじて、客人をもてなす料理であり、懐石料理の“懐石”とは修行中の禅僧が空腹や寒さを凌ぐために懐に隠していた温めた石の事です。

1-2-3.懐石料理を楽しむ事が出来る場所

日本有数の御茶所静岡県の焼津市に店を構える「茶懐石 温石」。こちらでは地元静岡でとれた旬の食材を使った本格的な茶懐石を頂くことが出来ます。ちなみに店名の温石(おんじゃく)とは、懐石の由来となった石のことです。

こちらは東京都の港区白金台にある、看板のないお店「茶懐石鮨」です。看板が無く見落としやすいのと、店内には5席しかなく前日までの予約が必須なので、注意が必要です。

1-3.会席料理(かいせきりょうり)

会席料理

画像元:鹿久居荘

1-3-1.会席料理の特徴

同音の懐石料理がお茶を楽しむ前の質素な軽食だったのに対して、会席料理は見た目も華やかで、とにかくお酒と共に楽しむ為の食事となっています。季節の旬の食材を使う事を大切としている点は同じですが、会席料理は懐石ほど、厳しい規則などはありません。

会席料理の基本も一汁三菜がメインとなっていますが、その内容は本膳料理とは異なります。

会席料理における一汁三菜は一汁に吸い物、三菜に①刺身②焼き物③煮物というのが基本となっており、それに加えてお通しや揚げ物、酢の物が酒の肴としてお酒と同時に振る舞われて、食事の最後にご飯とお味噌汁香の物が提供されます。

現在では日本料理の主流はこの会席料理であり、ホテルのコースや日本料理店や割烹などで出てくる日本料理はほとんどがこの会席料理と言ってしまっても差し支えないでしょう。また料理内容や見た目が会席料理のようでも懐石料理と銘打っているお店も散見出来ますが、これは店主のこだわり等がある場合が多いので、あらかじめそのお店のこだわり等を聞いておくと料理をもっと楽しめるかもしれません。

懐石料理と会席料理の違いをより詳しく知りたい方はこちらもチェック!

「懐石」と「会席」本来は別物です。その違いを徹底解明!

1-3-2.会席料理の由来

会席料理の始まりは江戸時代(1603-1867)に本膳料理が徐々に形を変えて宴席や会合など、庶民も楽しむ事が出来るお酒の場として生まれ変わったと言われています。

1-3-3.会席料理を楽しむ事が出来る場所

こちらのお店は新宿駅近くの高層ビルのなんと51F にあります。座席は全席完全個室であり、高さ200mの景色を楽しむ事が出来る世間から切り離された空間は、都会の喧騒を忘れさせてくれるでしょう。

こちらのお店はホテルチェーンであるオークラホテルの浜松、神戸、福岡などに入っています。開放的な空間は足を運びやすいので、旅先での食事に皆で会席料理を楽しみたい場合にうってつけでしょう。

1-4.精進料理(しょうじんりょうり)

精進料理

画像元:臨済宗方広寺派大本山 方広寺

1-4-1.精進料理の特徴

懐石・会席料理が客人をもてなす事を考えた日本料理なのと比べて、元は修行僧が食べていた精進料理は仏教の教えに基づき厳しい戒律の基に献立が考えられています。そんな精進料理には使ってはいけない食材がいくつかあります。

まず仏教の殺生を禁ずる考えに基づいているので、肉や魚の使用は禁止されています。肉や魚を食べない事で不足しがちなタンパク質は「畑の肉」と呼ばれる程良質なたんぱく質を豊富に含む大豆を工夫して食べて補いました。現代日本で豆腐や味噌、醤油など大豆の加工品が発展しているのは、精進料理のおかげという見方もあるくらいです。

大豆の他は野菜や穀物、果実や木の実等を使用するのですが、宗派によっては更に厳しく制限しており、野菜全てを良しとせず五葷(ごくん)と呼ばれる、ネギ、ニンニク、ニラ、ラッキョウ、ノビルなどの刺激の強い植物を制限する場合もあります。

五葷の一例:どれも香りの強い物です

味付けに使う出汁にも注意が必要で、鰹節を使った出汁は使用できないので、昆布と干しシイタケを使った所謂「精進だし」を料理には使用します。

精進だしって何?精進だしについて詳しく知りたい方はこちらの記事もおススメ!

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精進料理はお寺の宿坊(しゅくぼう:お寺や神社の宿泊施設のこと)や一部の料理店、特に京都の寺院周辺の日本料理屋が盛んで食べる事ができます。本来の仏教的要素を含んだ精進料理だけでなく、ヘルシーな和食として世界に注目されてきており、また肉や魚を使っていないということで、菜食主義(ヴィーガン)の人にも注目されている料理です。

1-4-2.精進料理の由来

精進料理の始まりは6世紀頃に仏教の伝来と共に徐々に始まっていったと考えられます。仏教が伝来する以前から神道などの影響で肉や魚を食べずに身を清らかにする「潔斎(けっさい)」という考え方が一部階級にあり、精進料理も歓迎されたといいます。仏教文化が根付いた飛鳥時代(592-710)に当の天皇である天武天皇の勅令により僧侶の肉食が禁じられて、穀物や野菜、大豆を中心とした精進料理の原型が出来てきたと考えられます。

1-4-3.精進料理を楽しむ事が出来る場所

長野県の善光寺にある宿坊の一つで朱色の門が目を引きます。この宿坊では旬の食材を使った、一見精進料理とは思えない程の華やかな料理を楽しむ事が出来ます。

精進料理を楽しむ事が出来るのは宿坊だけではありません。こちらのお店は京都市伏見の周りにお寺が並ぶ通りにあり、旬を迎えた京野菜などをふんだんに使用した精進料理を頂けます。


2.まとめ

現代の日本料理の基礎を作り上げたのが本膳料理。

その本膳料理の一汁三菜やおもてなしの心を引き継いで出来た「懐石料理」と「会席料理」

同じ読み方で混同しやすい2つの料理ですが、「懐石」はお茶を楽しむ前に食べる物、「会席」はお酒の肴としてお酒と一緒に楽しむ料理という違いがわかったかと思います。

精進料理も本膳料理の形式をなぞらえつつ、仏教の教えを上手く体現した料理であります。

現代では安いファーストフード店やチェーン店が溢れており、そちらばかりに目を向けがちですが、せっかく日本に生まれたからには、日本古来の由緒ある日本料理をゆっくりと楽しむ時間というものも大切にしていきたいですね。

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